引越しなどをする場合に頭を悩ませるのが、不用品の問題です。引越しをする場合には、家の中を結果的に断舎離する形になりますので、思った以上に不用品が出てきます。そこで頭が痛いのが、不要品の処理です。

不要品の処分については大きく分けると
・不用品を有料で引き取ってもらう
・不用品を買い取ってもらうか、売る
・不用品を無料で引き取ってもらう
以上3件です。

有料で引き取ってもらうと言う方法については、住所地の地方公共団体に申し込めば対応してくれますし、不要品の買取や売却についてはリサイクルショップに買い取ってもらったり、あるいはネット上のオークションやフリーマーケットなどで売却する事が出来ます。気になるのは、不用品を無料で引き取ると言う方法です。本当に無料で不用品を引き取ってくれるのでしょうか。

リサイクルショップが無料で引き取る場合も

無料で不用品を引き取ってくれるケースの一つは、リサイクルショップに不用品を買い取って貰う場合に、まとめて不用品を査定してもらい、そのうち何個かの不用品の程度が低い場合に価格がつけられないために、無料で引き取るという場合はあります。ただ、よく広告などで「引取無料!」とか「無料で不用品を引き取ります!」というような謳い文句で営業をしている不用品回収業者が良くいます。

無料ビジネスのメカニズム

一般的に資本主義社会においては無料で組織が動くということはありません。特に営業組織は、売上をあげることが目的の組織ですので、基本的に無料で営業をするということは、他の売上を見込むために無料で行うということになります。例えば、フリーミアムというマーケティング手法がありますが、これは無料でサービスを提供することで多くの見込み客を確保することで営業機会を作り、売上の促進させるというものです。以前、S社が子会社の通信会社のインターネット接続をセールスするために、モデムを無料で配布したことがありました。この結果、多くのユーザーがこのインターネット接続を利用するということがありました。S社の目的はモデムを無料で配ることで、利用者の増やし、月々の通信料を安定的に得ることが出来、その後通信会社のとしての礎を築きました。このように無料でなにかのサービスをするということは、無料のサービスなどを提供することで、付加価値が生まれるということを目的としています。したがって、無料サービスというのは、最初はお金がかからないけれども、実際にはその後課金される仕組みが必ず背景にはあります。

不用品引取業者の無料のトラブル

では、不用品回収における無料の引取は実際のところどうなのかということですが、これも不用品を引き取るためには多くの人たちが動きますから、その分コストが発生するので、ビジネスのメカニズムとしては無料になるということはありません。では実際に無料で不用品を引き取るとうたっているのは、どういうことなのかということですが、実際に口コミを調べてみると、やはりトラブルが起きているというのが実情です。つまり、不用品の引取は無料で引き取るかも知れないけれども、運搬や家までに来る費用は無料だとは言っていませんので、払ってくださいというような請求があったり、引取は無料だけれども、手間賃がかかりますということで法外な金員を請求される金銭トラブルが続出しています。こういうトラブルを起こすような不用品引取業者は、「一般廃棄物収集運搬業許可」のない業者なので、一度トラブルが起きたとしても、追跡することが出来ないために泣き寝入りせざるをえないというケースが多発しているというのが、現状です。

したがって、不用品の引取を依頼した場合に、無料とうたっているような業者は、全てが悪徳業者ではありませんが、口コミを調べたり、「一般廃棄物収集運搬業許可」の有無などをチェックするようにしましょう。