生前整理とは、体がまだ元気なうちに、身辺の片付けをし、不用品を処分することです。亡くなってからの遺品整理は、遺された人たちに大きな負担となるため、生前整理を行う人が増えて来ています。今回は生前整理をしたいけれど、どこから手をつけたらいいのか分からない、また不用品をどう処分したらいいのか分からない人のために、生前整理について詳しくご紹介します。
生前整理をすることの意味
生前整理は物の整理と共に、自分が故人となったあとのことも考えてしておくべきことです。
相続問題のトラブルを回避できる
相続財産を整理して一覧にすることで、相続に関するトラブルをなくしスムーズに遺産を分配することができます。
家族の遺品整理の負担をなくす
子供や孫たちが遠方に住んでいる場合などは、遺品整理のために通うことになるなど負担をかけることになります。また遺された配偶者も高齢だと遺品整理ができない可能性もあるため、生前整理でその負担を減らすことができます。
もしもの時に備えることができる
事故や災害などの被害にあったり、急に病気になってしまった場合など、普段から整理ができていれば入院したり老人ホームなどに引っ越すといったことがスムーズにできます。また物を減らすことで探し物のストレスから解放され、物につまずいて怪我をするリスクも減らせます。
生前整理の手順
生前整理はいつでもできますが、体力気力が充実しているうちに行うのがおすすめです。また季候がよく動きやすい季節に行う、大掃除などのついでに行うのもおすすめです。自分ひとりだけでなく、子供や孫に手伝ってもらうのもおすすめです。
①整理する場所を決める
一度に全部を整理することは難しいので、「このスペースだけを整理する」とあらかじめ決めておきましょう。それ以外の場所に手を出すことはせず、計画しておいた場所だけに集中します。
②いるもの・いらないものを分ける
処分方法を考えるのはあとにして、とりあえず今必要なもの、そうでないものを分けていきます。大きな箱を用意し、大ざっぱに入れていくだけでかまいません。
③処分に困るものをまとめる
アルバムや形見など、自分の生活に必要ではないものの、処分すべきかどうか悩むものもあります。それはいるもの・いらないものとは別に、こちらも大きな箱にまとめます。
④エンディングノートにまとめたものをどうして欲しいか書いておく
自分が亡くなったあとに、整理した物をどうして欲しいかを書いておきます。できればリストにして、「誰かにあげる」「処分する」といった処分の指示を記入しておくことをおすすめします。
⑤不用品を処分する
生前整理で不用になったものは、処分する、リサイクルショップに持ち込むなどして処分しましょう。大きな家具などはすぐに処分ができませんので、処分までどこに保管しておくのかもきちんと決めておくことも必要です。
生前整理の仕方が分からない場合は専門業者に依頼する
生前整理をしたいけれど、物が多すぎてどう整理をしていいのか分からない、また家具や家電製品など処分したいけれど自分ではできない、といった場合には、専門業者に依頼することを考えましょう。アドバイスを受けながら一緒に整理をしてくれますので、「親に生前整理を勧めているけれど、なかなか処分してくれない」といった悩みなども相談することもできます。整理を手伝ってくれることに加え、あとの処分もお願いできますので、実家が遠くて何度も整理に行けないといった場合でもスムーズに整理ができます。処分する不用品の量などによっては、費用が高くなる場合もありますが、個人でするよりスピーディーに整理できるメリットがありますのでおすすめです。